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人工授精の通院スケジュール

公開:2023.12.25

基礎知識検査・治療法

人工授精とは

人工授精は、排卵に合わせ精子を子宮内に注入する方法です。培養液で洗浄した精子をカテーテルと呼ばれる柔らかく細い管を使用して子宮の奥まで入れ、受精・着床の可能性を高めます。

“人工授精”という名称ではあるものの、人の手が介するのは精子の洗浄・濃縮と子宮内への注入のみで、受精~妊娠までの流れは自然妊娠と同様です。自然の排卵のタイミングに合わせる場合と、なかなか卵胞が育たない場合や人工授精を繰り返しているがなかなか妊娠しない場合は排卵誘発剤を使用することもあります。

人工授精の通院スケジュール

人工授精のおおまかな通院スケジュールをお伝えいたします。
※以下の例は月経周期が28日の場合です

  1. 排卵誘発剤を使用する場合(月経1日目~5日目)
    生理の期間に一度ご来院いただき、排卵誘発剤を使用するか自然排卵周期にするのかを検討します。
    排卵誘発剤を使用する場合は、お薬を処方いたします。
  2. 月経周期や超音波で排卵日を予想(月経10日目~12日目)
    超音波で卵胞の発育状態を観察の上で人工授精の日を決定します。
    場合により、排卵を促す注射(オビドレル)を打つ場合があります。
  3. (男性)精液の採取(ご提出時間 8:45~15:30)
    人工授精当日に自宅で精液を容器へ採取いただき、提出いただいた後1時間半ほどで精液を洗浄・濃縮します。専用の容器は事前に看護師よりお渡しいたします。
    ※現在感染症対策のため、院内採精を中止しております。
  4. (女性)洗浄・濃縮後の精子を子宮内へ注入(月経12日目~14日目頃)
    カテーテルを使用し、洗浄・濃縮した精子を子宮内へ注入します。
    痛みはほとんどありませんが、稀に下腹部痛や出血、発疹やかゆみなどのアレルギー症状が現れることもあります。人工授精当日はお風呂には浸からずシャワー浴のみにしましょう。
  5. 妊娠判定(月経開始28日頃)
    月経が遅れた場合は、ご自身で妊娠検査薬(反応薬)を使用し妊娠しているか確認してください。陽性が出た場合、予定月経日から1~2週間以内にご予約をお取りください。

平均通院回数は5回程度となりますが、卵胞の育ち具合によって前後する場合もございます。
皆さまのご負担が増えないよう、患者様に寄り添った治療を心掛けてまいります。

人工授精に関してのご質問・ご相談は、是非診察時にお伝えください。