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不妊症の定義

公開:2018.07.02 最終更新:2020.02.22

基礎知識

桜十字ウィメンズクリニック渋谷培養部です。

今日は不妊症の定義について、簡単に説明します。

不妊症とは?

不妊症の定義として、日本産婦人科学会は以下のように定めています。

生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間、避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という。その一定期間については1年というのが一般的である。なお、妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない。

ここでいう医学的介入とは、治療が必要な場合のことを指します。

不妊の原因は様々で、女性側の要因としては子宮や卵管の異常、卵巣機能の異常、男性側の要因としては精子の異常などがあります。また近年では、晩婚化に伴い、妊活開始年齢の高齢化など社会的要因も指摘されるようになりました。しかしながら、不妊症の約半数が、はっきりとした原因がわからない機能性不妊(原因不明不妊)であるとも言われています。

避妊をせずに性交渉を行った場合の妊娠率

通常、避妊をせずに性交渉を行った場合、約84%の方が1年以内に妊娠に至ります。妊娠に至らなかった場合には、2年間続けてもその内約半分しか妊娠に至らず、3年目では14%しか妊娠しないと言われています。

そのため、1年間自然に妊娠することが無ければ、月日を追う毎に妊娠するのがどんどん難しくなっていくというわけです。また妊娠率は、年齢が高くなればなるほど低下していくため、少しでも“不妊症かな?”と思ったら早めの受診・検査がなによりも重要です。