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男性不妊の原因となり得る因子と精液検査

2018.08.13 基礎知識

桜十字渋谷バースクリニック培養部です。

不妊は女性だけの問題ではない

不妊症には様々な原因があります。『不妊は女性の問題』と思っている方も多くいらっしゃいますが、理由のはっきりしない機能性不妊(原因不明不妊)を除くと、その原因は男性側・女性側が約半々という割合になっています(前回連載分のブログ参照)。

男性側の主な要因としては、精子の数が少ない、運動率が低い、精子の奇形率が高いなどが挙げられます。日本産科婦人科学会の調査によると、一般男性がメンズブライダルチェックなどで精液検査を行った場合、全体の約15%、実に6人に1人の割合で精液に何らかの問題が見つかったと報告されています。“自分は大丈夫だろう”とのんびり構えていると、パートナーの妊娠適齢期を逃しかねません。

当院では、精液と精子の量や状態をみるために精密な精液検査を行っており、患者さまから提出していただいた精液をWHOが定めた基準に従って判断しています。

WHOマニュアル(第5版)による正常下限値

この表の正常下限値とは、「避妊をせずに12か月以内にそのパートナーが妊娠に至った男性の精液所見を正常であると定義し、その5パーセンタイルを下限値」としています。「5パーセントタイルを下限値とする」ということはわかりやすくお伝えすると、「精液所見を状態のいいほうから順番に並べ、下から数えて5%目にあたる値を基準値とした」ということです。

そのため、下限基準値以下であるからといって必ずしも生殖能がないというわけでありませんし、基準範囲内であるからといって必ずしも生殖能を保証しているわけでもありません。WHOの基準値は数多くの精液検査から参考としてだされているものであるため、あくまでも目安として考えてください。