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【院長ブログ】採卵個数が増えるほど累積生児獲得率が増加する

2018.09.25 研究結果

こんにちは

院長の井上です。

今回は「採卵個数が増えるほど累積生児獲得率が増加する」いう報告が発表されましたのでご紹介いたします。

いままでの報告によると「採卵個数は10−15個で生児獲得率が頭打ちになり、それ以上であれば卵巣過剰刺激症候群のリスクが増えるだけ」というのが一般的でした。

しかし、2018年9月に

Fertility and Sterilty
“Cumulative live birth rates according to the number of oocytes retrieved after the first ovarian stimulation for in vitro fertilization/intracytoplasmic sperm injection: a multicenter multinational analysis including ∼15,000 women”

が報告されました。

この報告は初回体外受精14,469人の患者さんを対象に、アンタゴニスト法によるプロトコールで採卵し、新鮮胚移植、凍結胚移植を行い生児獲得率を調査しています。

結果は
採卵数とともに生児獲得率は着実に増加し、25個以上回収されたときに70%に達していました。また、この報告によると累積生児獲得率は頭打ちになっていませんでした。

しかし、新鮮胚移植にかぎると採卵数7個まで累積生児獲得率は上昇し、7〜20個になるとほぼ横ばい、20個以上では低下していました。

さすがに15−20個採卵できて新鮮胚移植するのは卵巣過剰刺激症候群になる可能性が高く全胚凍結にすると思います。また、報告では25個以上採卵している症例も多く、副作用を考えると30個採卵するなど臨床的ではないかもしれません。

この報告も結論でも述べられていたように、40歳未満の予後良好な女性において、卵巣刺激が胚の品質に有害な影響を与えないことをいえるのかもしれません。

採卵数が増加すればするほど累積生児獲得率が増えるからといって、副作用を起こしては元も子もありませんので採卵数はコントロールした方がよいでしょう。