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不妊について知ろう!【第16回 卵管因子 ~クラミジア性卵管炎~】

2019.04.12 基礎知識

桜十字渋谷バースクリニック検査部です。

女性側の不妊原因で最も多いものが、卵管因子によるもので、全体の30~40%を占めます。

卵管が狭くなったり、卵管の周囲が癒着したりすると、排卵された卵子が子宮へ移動できなかったり、卵管に取り込まれにくくなったりすることで、不妊症になると考えられます。

卵管に狭いところがある場合を「卵管狭窄」、詰まっているところがある場合を「卵管閉塞」といいます。

 

なかでも、クラミジア感染症による卵管の狭窄や閉塞、卵管周囲の癒着が原因で起こる不妊症が60%以上を占めるとされています。

クラミジアは性交渉によって感染します。女性はクラミジアに感染しても無症状のことが多く、感染に気づきにくいので注意が必要です。

当院では、治療開始時に必ずご夫婦でクラミジア感染症検査を受けていただいております。

検査結果でご夫婦のどちらかが陽性となった場合、お二人で抗生物質を服用していただき、一緒に治療をしていきます。しかし、 抗生物質によってクラミジア感染症の治療はできますが、過去の感染によって生じた卵管狭窄や閉塞が治るわけではありませんし、卵管狭窄は異所性妊娠の原因にもなります。

子宮に近い側の卵管の治療には、当院にて実施可能なFT手術(卵管鏡下卵管形成術)が有効です。この手術はカテーテルと呼ばれる細い管を膣から子宮、そして卵管の入口まで挿入し、カテーテルに内蔵されたバルーンを卵管内で押し進めることで、詰まった卵管を拡げる治療法です。(卵をキャッチする卵管采付近の閉塞は治療できません)
メスなどによる切開を行うことなくカテーテルを挿入するため身体への負担が少ないのはもちろん、治療時間も30分程なので外来での治療が可能です。また、治療と同時に、内視鏡(卵管鏡)で卵管内の状態を確認することもできます。