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不妊について知ろう!【第19回 子宮因子 ~子宮腺筋症~】

2019.09.20 基礎知識

桜十字渋谷バースクリニック検査部です。

今回は「子宮腺筋症」についてお話します。

子宮腺筋症とは宮内膜類似の組織が子宮の筋層に入り込んでしまう病気です。

原因はまだきちんと明らかになっていませんが、妊娠などをきっかけに子宮の内膜が内側から外側へ広がっていき、その深さまで達すると症状がでてくるといわれています。なので経産婦さんに多い病気です。

かつては子宮内膜症と同じよう扱われていましたが、でき方が違うことから今では区別されています。

症状としては月経痛や月経過多。さらに子宮内腔の変形がある場合は着床障害や早期流産のリスクが高くなり、これが不妊症につながってしまいます。こういった症状は子宮内膜症や子宮筋腫など他の病気でも見られるため、診断にはエコーや血液検査(CA125)の他にMRIなどの画像診断が必要になります。

症状がない場合や軽い場合経過観察となりますが、症状が重い場合や不妊への影響が大きい場合、薬や手術による治療を行います。難しい手術ではありますが、妊娠を希望される方は子宮温存手術をする場合も多くあります。日本産婦人科学生殖・内分泌委員会が行った全国アンケート調査では腺筋症のタイプによっては手術後の流産率が治療なしの方、薬剤法の方と比べて著しく下がったという報告があり、流産率を軽減できる可能性が指差されます。

しかし、術後、妊娠中の子宮破裂などのリスクが高くなるという報告があり、治療について医師とよく相談する必要があります

月経痛や月経過多などの症状がある場合は、他の疾患との鑑別や治療の必要があるかなどまずは婦人科の受診をおすすめします。