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不妊について知ろう!【第15回 卵巣因子 ~卵巣嚢腫~】

2019.03.22 基礎知識

桜十字渋谷バースクリニック看護部です。

今回は、卵巣嚢腫についてのお話です。

 

卵巣嚢腫は卵巣腫瘍の一種であり、一般的には良性の腫瘍のものを指します。ただし、良性か悪性の判断は最終的に顕微鏡での病理学的な診断が必要となってきます。

卵巣嚢腫は代表的なものを挙げると以下の4つが挙げられます。漿液性嚢胞腺腫、粘液性嚢胞腺腫、皮様嚢腫、また前回お話ししたチョコレート嚢腫(内膜症性嚢胞)というものがあります。

漿液性嚢胞腺腫はサラサラとした液体が卵巣にたまり、粘液性嚢胞はどろっとした粘り気のある液体が溜まってしまっている状態です。皮様嚢腫は、骨や髪の毛などが卵巣の中で増殖し溜まってしまう状態であり、チョココレート嚢腫は卵巣の(上皮)細胞が子宮の内膜に変化し嚢腫内に古い月経血成分が溜まった状態です。

どういった卵巣嚢腫か判断するには、超音波検査、MRI検査、血液検査(腫瘍マーカー)などで予想していきます。

卵巣嚢腫は初期の場合だとほとんど自覚症状がありませんが、ある程度大きくなってくると腹部膨満感(お腹が張った感じ)、腰痛、下腹部痛、便秘などの症状が出てきます。また、卵巣が回転しやすいような大きさになると卵巣の根本が捻じれてしまう「茎捻転」という状態となり、急激な腹痛や吐き気、呼吸困難感などの症状を起こす危険性があります。更に、茎捻転を起こしてしまうと卵巣への血流が滞ってしまい、一部の卵巣の細胞が死滅してしまう可能性があるため緊急手術も必要となります。

卵巣嚢腫は小さいものであれば卵巣機能に影響を与えることはほとんどないですが、サイズが大きくなると卵巣への血流が阻害されてしまし卵巣機能を低下させてしまう場合もあります。

卵巣や子宮の疾患は検査を受けて初めて分かるものが多いと思いますので、これから妊娠を考えてる方は是非ブライダルチェックなどで検査を受けてみてはいかがでしょうか。