当院の不妊検査について ~卵管造影検査~
公開:2021.01.30 最終更新:2021.04.17
検査・治療法
こんにちは、桜十字ウィメンズクリニック渋谷看護部です^^
不妊検査について、「いったいどんな検査があるのだろう・・。」と不安に思われている方も多いかと思います。5回に分け、当院で行っている一般的な不妊検査について説明させていただいています!
2回目となる今回は、子宮卵管造影検査の流れについて説明いたします!
(前回の内容はこちらから)
下図は当院で行っている検査の流れです。
必ずしも月経期から検査を開始する必要はありません。初診時に始められる検査から行いますので、時期を問わずご受診ください。
子宮卵管造影検査(HSG:hysterosalpingography)は、子宮内に造影剤を注入後にレントゲンで撮影することで、子宮形態の把握(子宮の形)、両側卵管通過性(両側の卵管に閉塞や狭窄部位の有無)、骨盤内癒着の可能性を診断する検査です。子宮卵管造影検査後は自然妊娠率が上昇すると言われています。自然妊娠率上昇については、当院ブログの子宮卵管造影検査についてをご参照ください。
検査時期・検査時間
検査時期は、月経の出血が終わってから月経10日目頃まで。
検査可能な受付時間
9:30~11:30/14:30~16:00 (水・土曜日以外の平日のみ)
予約方法
来院時にご予約いただくか、お電話でのご予約のみとなります。
子宮卵管造影検査に必要な検査項目
・感染症(梅毒、クラミジア、B型肝炎、C型肝炎、HIV検査)
・甲状腺検査(TSH、FT4、FT3)
※他院での採血結果をご持参いただく場合、6ヶ月以内のものをお持ち下さい。
持ち物
・ナプキン1~2枚
・生理用ショーツ
・子宮卵管造影検査同意書
・造影剤使用の同意書
子宮卵管造影検査の流れ
①検査の前に超音波検査を行います。
※排卵予測日が検査当日となった場合、子宮卵管造影検査を次周期に延期する可能性があります。
②看護師が体温、血圧、脈拍数、酸素飽和度の測定、避妊の確認を行います。
③レントゲン室に、ご案内します。
④検査着に着替えていただいた後、レントゲン台に仰向けに横になっていただき検査を行います。
⑤医師が子宮に造影剤を注入するためのカテーテルを挿入します。
⑥医師がカテーテルから造影剤を注入し、レントゲンで造影剤の流れを撮影します。
※検査自体は5~10分程度で終了します。
※検査中に、ご気分が悪くなった場合、痛みが強い場合は、医師や看護師にお声掛けください。
⑦子宮卵管造影検査の終了後に、看護師が血圧測定を行います。
⑧体調に問題がなければ、お着替えしていただきます。
⑨水性の造影剤を使用した場合、検査終了後の15~20分後に、再度レントゲン撮影を行います。
※油性の造影剤検査の場合は、翌日も来院していただきレントゲン撮影を行います。
!子宮卵管造影検査の注意点!
・造影剤アレルギー、成人気管支喘息、甲状腺異常の既往がある方は検査での合併症、
基礎疾患増悪のリスクが高いため、他の検査に切り替えさせて頂く場合があります。
・検査直前の食事は、検査でご気分が悪くなってしまう場合がありますので、
検査が終わるまでは避けてください。
・事前の検査(感染症、甲状腺)で異常があった場合、検査を中止させて頂く可能性があります。
・卵管造影検査の周期は、月経が始まってから検査日まで必ず避妊を継続してください。
・検査終了後のお食事後より、感染予防の抗生剤3日分を内服してください。
・検査当日は感染予防のため、入浴は避けていただきシャワー浴のみにしてください。
・腹痛が軽度持続する場合があります。検査日は無理なご予定を入れないことをおすすめしています。
・少量の出血はナプキンを当てて様子を見てください。しかし、生理2日目のような
多量の出血の場合、または38度超の発熱がある場合は、診療時間内であれば当院にご連絡ください。
・痛み止めの処方がご希望の場合、検査30分前にご来院ください。
また、お手持ちの痛み止めを内服される場合、検査30分前に内服してください。
※子宮卵管造影検査で使用するカテーテルの挿入や、造影剤の流入で、生理痛の様な痛みが
出現する場合があります。子宮卵管造影検査後に速やかに痛みは改善される方がほとんどです。
しかし、痛みが強い場合には、当院のリカバリー室で休んでいただきます。
検査の結果
子宮卵管造影検査の結果は、検査当日に医師より説明させていただきます。
※油性の造影剤検査の場合は、翌日のご来院時に説明させていただきます。